母親たちが育んできた世界一の味

青空キッチン12月1週目にパエリアが登場するので、スペイン料理の本をご紹介します。

「スペイン温もりの食卓」  じゃがいも、パン、米で作る究極の家庭料理  おおつき ちひろ

 

スペイン料理と聞いて思いつくのはやはり「パエリア」でしょうか?私も3年くらい前にパエリアを作ってみたくなってこの本を買ったのですが、自分が思い描いていた「スペイン料理=豪華」というイメージとは全く違っていたことに驚きました。

そこには、飢饉を何度も乗り越えてきた母親のアイデアが凝縮されています。

米・じゃが芋・玉ねぎ・にんにく・オリーブオイルで作る「じゃがいものアロース」は、一見芋粥のような感じですが立派な一品として気高く食卓に並び、パエリアには少ない食材の栄養分を余すところなくお米に吸わせて食べる。という原点があることも知ることが出来ました。

 

代々受け継がれてきた秘伝の味を他人には教えず

「ただの豆のスープだけど私しか作れない。うちの子たちしか味わえないよ」

と言い放つママさんも素敵~☆

 

 

そして、とても考えさせられたのが「スペイン人が1日5食」と紹介する作者に、スペイン通の人が「その考えは古いのでは?」と言ってくることについて語った部分、

(中略)確かに古くからの習慣は”絶滅”へと向かって入るのかもしれない。だからこそ私は、1日5回の食タイムを強調したい。(中略)日本には10時と3時のおやつタイムがどこにもあった。(中略)それが近代化の中で、無駄な事のように押しのけられてしまっている。

「5回も食べる必要」ではなく「5回も人と集い食べる楽しみ」と理解したら、この生活のゆとりが消えてしまうのはさびしい。

 

この、「5回も人と集い食べる楽しみ」という考え方が、とても素敵だなと思ったのですが、みなさんはどうですか?食事の時間が楽しいですか?

 

私は正直楽しくはないです(笑) 後片付けやらその後にする事やらを考えているので楽しむ余裕がないという感じでしょうか。でも子どもと食べる時は、たくさん話を聞いて、楽しい時間になるよう心がけてはいます。

 

 

今日は久しぶりにこの本を読んでいて料理の名前が素敵だなと思ったので、我が家の料理にも名前をつけてみました。

 

「淡路産のあまーい玉ねぎを使った、とろっとろ卵入り味噌スープ!」

「朝一マルシェで見つけた完熟トマトとアボガドのイタリアンサラダ」

 

。。。何か美味しそう!!ただの味噌汁と、サラダなのに!!

 

ちなみに、じゃが芋・ブロッコリー・トマトを使ったポテトサラダの名前を娘に考えてもらったら「ポテブロトマちゃん」となりました。

 

みなさんもぜひ、やってみてはいかがでしょうか?
うちではまぁまぁ盛り上がりました(笑)

 

本も機会があれば読んでみて下さい!(アマゾンにはもう中古本しかありませんでしたが。)

 

 

(引用は全て「スペイン温もりの食卓」より)